はてなブログからのメールで知ったのだけれど、今日は初めて文フリに参加してからちょうど一年経った日らしい。ちなみにこれは今とは別の、当時のブログ。
hamcheeselettuce.hatenablog.com
せっかくなので(?)先日文フリで配布したフリーペーパーのパレスチナ料理のエッセイをここに掲載します。パレスチナについてはここ直近のイスラエルによる大規模侵攻のニュースが本当に辛い。いろんな国が制裁を表明してるけど、ここまでくると止まらないんじゃないかという嫌な予感もあり…。これ以上悪いことが起きてほしくない。
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パレスチナ料理を食べよう!
埼京線十条駅から数分歩いたところにあるパレスチナ料理『ビサン』では、パレスチナからやってきたスドゥキさんの作る家庭料理が食べられる。イスラエルがパレスチナに侵攻したことがきっかけで私はこの店を知り、昨年友人たちとコース料理を食べさせてもらった。そのとき食べたマクルバという肉と野菜の炊き込みご飯はとても美味しく、びっくりするくらいボリューミーだった。「食べきらないとだめだよ!」とスドゥキさんは冗談を言いながら、持ち帰れるようパックに詰めてくれた。私はそのとき彼の笑顔を見ながら、遠い日本で母国の料理を食べさせてくれることに心から感謝したのだった。
つい先日、私はパートナーと再びこの店を訪れた。パレスチナの写真や、このお店で撮られたお客さんの写真が壁いっぱいに貼ってある。アラブ系の音楽が流れていて、小さいけれど温かく濃い空間だ。 その日私たちは「イッジャ」という野菜とスパイスの卵料理と、「ファスリヤ ハムラ」というラム肉といんげん豆をスパイスで煮込んだ料理、そしてラム肉の串焼きを注文した。イッジャはそのまま食べても美味しいし、ピタパンに挟んでもいい。スパイスが効いていても優しい味わいなので、いくらでも食べられる気がする。「ファスリヤ ハムラ」も同じく豆が優しい味わいを出していて、ラム肉は臭みもなく柔らかい。サフランライスと合わせて食べるとしみじみと味わい深く、疲れたときにも体にすっと入るような滋味深さがある。近所にあったら足繁く通ってしまうに違いない。
ラム肉の串焼きは、ラムと豆の煮込みがあまりにも美味しいので追加で注文したのだった。ラムがこんなに美味しいなんて!もっと食べてみなければ。そしてそれは期待どおり、素晴らしいラムだった!外はかりっと焼けているのに、中はしっとり柔らかい。ラムそのものの旨味も感じられる。素材もいいのだろうけれど、調理の仕方が工夫されている気がする。 お腹いっぱいになって店を出たとき、 一緒にいたパートナーがふと「この店はもっと他のものも食べてみたいなぁ」と漏らした。私もまったく同意見だった。本当はデザートも食べたかったのだけれど、ラム肉で幸せに満腹になってしまっている。ぜひまた食べに来よう。そして次に来たときこそはパレスチナに平和が訪れていてほしい。