いざ、ビャンビャン麺

SNSで『ファミリーマートのビャンビャン麺が美味しい』と話題になっていることを知り、私は早速ファミリーマートに向かった。冷凍食品は忙しいときに頼る手札のひとつだけれど、頻度としてはそこまで高くない。なんだかんだでデリバリーを頼んでしまうことが多いからだ。そのせいか昨今の冷凍食品状況には疎く、ファミリーマートでビャンビャン麺などという、正直そこまでメジャーとは言えない料理が販売されているのには驚いた。セブンイレブンビリヤニはまだちょっとわかるのだけれども。ビリヤニは子供の頃は聞いたことがなかったけれど、いつの間にかここ数年で親しみやすい料理になったと思う。
 
さて、件のビャンビャン麺を見つけた私は早速平日昼間、仕事で忙しい合間に解凍した。ああ、自分の手を煩わせずにランチを準備できることのありがたさよ。袋から取り出してみると、確かに平たい麺が絡み合っている。花椒ペーストをかけると一気に本格中華料理の香りが広がった。これは辛そうだぞと恐る恐る食べてみると、まあ旨い。麺はもっちり、花椒の香りもよい。そして程よく、しかし手加減のない痺れ具合。とても冷凍食品とは思えなかった。これが300円台で買えてしまったら、本物のビャンビャン麺屋はたまったもんじゃないのだろうか……と思ったけれど、よく考えてみたら実はビャンビャン麺を食べるのはこれが初めて。これは店に行って別の角度から味わってみようという気持ちになった。
 
それにしてもビャンビャン麺。とんでもない漢字である。名前だけで興味をそそる料理なんてなかなかない。